通信制大学のトビラ

通信制大学での履修日記を中心に、通信制大学の認知を広げるページです

ITを上手に活用して効率的な履修を

私はICT支援員という職業柄ではありませんが、履修に際しパソコンやスマホを結構活用しました。

 

といってもテキストをPDFにしたりとかではなく、履修に一番大切な「モチベーションの維持」や「履修を助けるツール」として。

 

履修自体は試験が論述形式のこともあり、もっぱら手書きメイン。

 

そう考えるとデジタルとアナログをうまく使い分けていたんだと思います。

 

進捗状況表は学びの道筋を指し示してくれた相棒

履修を進めるとき、やはり学習計画を立てないとゴールへの道筋が見えてきません。

 

大学から学習計画表は提供されていましたが、紙媒体のためちょっと使いにくいと感じていました。

 

そこで最初に進捗状況表の作成をしました。

 

Excelで表を作り、卒業に必要な科目と単位、最終試験の点数などを入力して取得した単位と必要単位から進捗率を算出させ、その進捗度合いを可視化しました。

 

この進捗状況表は私にとってとても大きな存在でした。

 

まず第一に、長く履修を進めていると、一体自分がどのあたりにいるのか分からなくなる時があるからです。

 

ですが進捗率として数値化することにより「今、全体の3割程度終了しているのか」と、自身の履修状況が把握できるので現在の立ち位置が分かります。

 

また履修科目が全部記載されているので、単位取得忘れといった不安が大幅に減りましたし、次にどの科目を履修しようかとじっくり吟味することもできます。

 

他にもテキストが入手できているのか、進捗が未なのか、作業中なのか、判定待ちなのかといった科目毎の状況変化をプルダウンで選べるようにしたり、大学から返ってきた成績を逐一入力したりして、ちょっとずつですが進捗率が上がる楽しみを得ていました。

 

他にもスクーリングの日程や「教職実践演習」など大学から期限が指定されている科目に対する手順まとめなどメモ書きとしても活用しましたので、提出物忘れなどは一つもありませんでした。

 

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卒業を後押ししてくれた進捗状況表

大学から提供される資料は、正直言って膨大です。

 

最初のうちは履修の流れを飲み込むまでに時間がかかりました。

 

そのためこうした進捗状況表を作ることは思考が整理できるとともに、履修を一つ一つこなしていくためのサポートになるのではと思います。

 

データの保存先はクラウドドライブ

 

またスマートフォンクラウドも大いに活用しました。

 

履修に関する資料は全てクラウドに保存し、どこからでも適宜確認できるようにしました。

 

見やすいようフォルダでまとめ、頻繁に閲覧していた進捗状況表や履修一覧、毎月のレポート提出に使うラベルファイルはルートに保存していました。

 

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試験の解答はWordで入力し、クラウドに放り込んでいました。

 

そして時間があればスマホから呼び出してはレポート用紙に書き込んで覚えたり、自分の記憶に残りやすい文脈に変えたりするなどして試験に臨みました。

 

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Wordは試験対策、電卓はリポート執筆における文字数の割合算出に役立った

 

学習日記で日々の活動を振り返る

 

いわゆる学習日記をつけるのも非常に効果的でした。

 

今日どんなことを頑張ったか。どんなことに気がついたか。試験の手応えや結果など思ったままを書いていました。

戯言ばかりですが、その時の自分の心境を感じられるので今になってみると大きな財産だと思います。

 

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本音ぶっちゃけまくりの学習日記。それが逆にストレス発散になった。

 

 

履修を進める上で大切なのは何度もお伝えしていますがモチベーションを維持すること。

 

そのためには自分にとって「学びが楽しい!」と思えるような学習環境を整えることが大切かと思います。

 

私の場合パソコンで文字を打つことが大好きなので、そういった性格を活かした方法にしたのも良かったのかもしれません。

 

今回数年ぶりに進捗状況表と学習日記を見ましたが、色々当時のことが蘇りました。

そういった面でも付けていてよかったと思いました。

 

自分だけの履修スタイルを確立せよ!

通信制大学で卒業できる確率は10%程度と、とても厳しいです。

 

そこには通学ではあまり感じられない、通信だからこそ起こる様々な課題があります。

 

今回はなぜそこまで通信制大学の卒業が難しいのか。

卒業にはだかる大きな壁をクリアするためのアドバイスと私の学び方をお伝えします。

 

 

学びの大敵、それは「孤独感」と「生活との両立」

通信での学習で一番の大敵といえば「孤独感」です。

 

この「孤独感」との戦いに打ち勝てないと、卒業は難しいです。

 

通信で学ぶ場合、周りに同じような環境の人はいないのでほとんど一人で学んでいます。

 

最初のうちは頑張れますが、その意気込みは徐々に薄れてしまうので、学びのモチベーションの維持はかなり大きなウェイトを占めます。

 

そしてもう一つ挙げるとしたら「生活との両立」です。

 

私もそうでしたが、ほとんどの方は働きながら学んでいます。

そのため一日の生活の流れがあります。

その中で学びの時間を工面するのですから、結構大変です。

 

たとえ履修を進めていても、時には仕事が忙しくなった、生活環境が変わったなどの状況変化によって履修を続けることが難しくなり、結果休学や退学を余儀なくされてしまうこともあります。

これも通信で卒業するのが難しい理由の一つとも言えます。

  

よって卒業するためには

 

孤独感を感じさせない

生活の中に履修を組み入れる

成し遂げている事実を認める

家族の理解と協力

 

このあたりが大事だと思います。

 

孤独感からの脱却には学生同士の関わりが有効

 

履修を進める上でなによりも大事なのは孤独感を感じさせないこと。

私の場合は、なんといっても「学友会」の存在がとても大きかったです。

 

月1回の試験会場に行くと、役員さんや試験を受けに来ている人が必ずいます。

そこで近況報告や他愛のない話、時には後輩さんの学習相談に乗ったりしましたが、それだけで「ひとりじゃない」と思えてくるので孤独感はかなり薄らいだと思います。

 

卒業率の話とつなげますが、実は学友会に所属した学生の卒業率は、所属していない学生よりも高い傾向にあるそうです。

 

確かに学友会に所属していた人のほとんどは修了や卒業していました。

 

それは通学でもそうですが、友達がいれば頑張れるのと同じ原理なんでしょう。

 

同じ境遇にいる仲間の存在は通信においてもとても心強い存在と言えます。

 

そう考えると私はあの時学友会の活動になんとなく興味を持ち、後に主力メンバーとなったのも運命的で、もしこうした関わりがなかったらとっくに挫折していたと思います。

 

だからこそ、気の合う学友と出会うこと、学生同士の関わりを持つ機会をたくさん持ってほしいと願うのです。

 

一人で頑張れる人はそれでいいのですが、頓挫したり挫折したりする割合は高くなると感じます。

 

誰か一人でも「学友」と呼べる人とLINEとかでやり取りするだけでも全然違います。

 

友達の存在のありがたみを感じるのも、通信ならではと言えます。

 

自分だけの履修スタイルを確立せよ!

生活の中に学習時間を確保するためには生活時間を見直すことが大切です。

 

自分は性格上、忙しくしていたほうが本領発揮できるので、履修ローテーションを作り、いついつまでに何を達成し、次にどうするか、を事細かく計画して行動しました。

 

当時の私の1ヶ月を簡単にまとめます。

 

1日~10日の間    リポート提出

提出後~第3日曜まで  試験勉強

試験終了後~月末    リポート準備、作成と試験用の解答作成

余裕があれば      リポートを貯めておき、2科目受験に備える

随時          スクーリングを加える

 

これをローテーションで回しました。

そのためリポート作成と試験が毎月あり、かなり大変でしたが流れが決まってるのでコツコツがんばれました。

 

結構ハードでしょ?と思われますが、はいそのとおりです(笑)

常に何かに追われている感じでした。

 

そんな多忙な毎日でもモチベーションを保てたのはITを駆使した私なりのサポートシステムを作ったからですが、それについてはまた今度まとめます。

 

成し遂げている!と認めることが、成功をもたらす 

 精神論じゃないですが、頑張りを認めることは大事です。

 

私も最初履修要項を見て、取らなきゃならない科目の多さに疲弊しました。

 

それでもなんとなく「自分は卒業できる」とつぶやいていました。

 

最初は否定的な気持ちになりますが、どんどんリポートが通り、試験に合格してくると「できるかも・・」と思えるようになり、ゴールが見えてきたら「できる!」と確信が持てるようになりました。

 

サポートシステムなどで履修が進んでいることが目に見えると、さらにその気持ちは強くなります。

大きな物事を成し遂げるには、やはりその足取りや軌跡を残しておくことは非常に効果的です。

 

何らかの形に残すことで、「ああ、ここまで頑張ってきたんだな。じゃあまた頑張ろう」と気持ちを新たにすることができます。

これは仕事にも同じことが言えるかと思います。

 

 家族の理解と協力を得よう

これは縁の下の力持ちという部分です。

 

私も家族の協力があったから卒業できたと思っています。

 

実習のときは朝早くから夜遅くまで学校でしたので、諸々の家事等は家族にしてもらっていました。

こうした協力があったからこそ、卒業という大きな目標を達成できたと思います。

 

卒業は自分一人で成し得るものではありません。

 

もちろん努力があってこそですが、その裏で支えてくれた家族の存在も忘れてはいけないと思います。

 

 

通信での学びは孤独だからこそ、モチベーションを維持すること、学友を作ること、家族の協力を得ることが大事です。

 

卒業に向けて、ぜひ自分なりの履修スタイルを見つけてほしいと思います。

低い卒業率が物語る通信制大学の厳しさ

今回は通信制大学で学ぶとき一番重要になる「学費」「在籍年数と卒業率」のお話です。

 

 

 

通信制大学は学費がとーーーってもお安い

 

通信制大学の大きなメリット。それはなんといっても格安の学費。

 

通学の5分の1と言われています。

 

入学案内にもだいたいの費用は記されていますが、おおよそ100万円程度で卒業できます。

 

たとえば年間の学費。教育学部では

 

3回生、4回生のときは15万円ほど。

5回生以降は10万円ほどでした。

 

といっても学費以外に

 

  • テキスト代
  • 各種実習費
  • 各種書類申請代
  • 東京⇔京都の交通費や宿泊費
  • 最終試験受験料(佛教大学は学費に含まれますが学校によっては別途必要)

 

等を考えるとプラス50万円くらいかかると見込んでおくとよいかと思います。

 

それでも数千万円かかる通学よりは安いですし、通学と同じ「学士」を取得できるので、通信制大学は非常にお得な学び方だと思います。

 

在籍可能年数と卒業率

通信制大学は何年間在籍できるのか、そしてどれくらい卒業できるのか。

これも気になるところでしょう。

 

通信制大学に在籍できる最大年数は10年です。

 

これは1回生からの場合で、3回生であれば2年が免除されるので実質8年となります。

 

他にも科目履修生なら最大3年など、所属するコースによって在籍可能年数は変わります。

入学したら最大何年まで在籍できるのかを確認しておきましょう。

(在籍年数が迫り、単位履修が間に合わず慌てる方、結構いました)

(万が一在籍年数を超えても再入学すれば単位は引き継げます)

 

 

卒業率は非常に低い!!

卒業率はいろいろなところでも公表されていますが、正直言います。

 

通信制大学で卒業できる方はすごいのです!

 

なぜならその卒業率が非常に低いから。

 

私の卒業した大学もそうですが、

 

通信制大学の卒業率はわずか10%程度です。

 

 

 

動画を使うなど履修に工夫をこらしている大学では70%くらいにまで上がっているようですが、正直言えば現状はこの数値に変わりはありません。

 

100人入学しても10人しか卒業できない。

 

それほどにまで厳しいのが通信制大学です。

 

通信制大学は通学の逆で、入学は簡単ですが卒業は極めて難しいです。

まるで海外の大学と同じかもしれません。

 

そのため卒業や修了することは並大抵のことではないことをまずは知っておく必要があります。

 

私も卒業までに多くの方々を見送りましたが、卒業できず退学した方はとても多かったです。

 

そのあたりの原因と解決方法についてはまた別途記したいと思います。

 

卒業できる。その思いが一番大事

 

通信制大学の本当の難しさは卒業率の低さにあります。

 

それでも卒業できる方は私も含め必ずいらっしゃいます。

 

今すでに通信制大学で学んでいる方。

これから目指そうと考えていらっしゃる方。

 

ちょっと厳しい現実を書きましたが、卒業したいのであれば、「卒業する」という気持ちを持ち続けましょう。

 

その気持ちがあれば、長い道のりですが必ず実現できるとお伝えしておきます。

通信制大学の洗礼!学びたいなら自分から動け!

2014年10月。私は京都にある佛教大学の通信教育課程に後期3回生として編入学しました。

今回は入学してから学習のスタートを切るまでの気づきや出会いをお伝えします。

 

 

あのー、どこから手を付けたらいいんですか?

よし、入学できたぞ。

 

ウキウキしながらさっそく入学キットを開けました。

 

まず目に飛び込んだのが学生証。顔写真に学籍番号、所属学部、入学年度などが記されていました。

 

学生なんて何十年ぶりでしょう。

それによくよく考えたら大学生じゃないですか。

モワモワ~・・とキャンパスライフなんてものを夢見てしまいました。

 

しかしその後に出てきた大量の書類で現実に戻されました。

 

その内容は

  • 学習のしおり
  • 履修要項
  • シラバス(科目の要点やリポート設題、試験範囲などが記された文書)
  • テキスト購入用紙などなど。

 

そう、通信制大学は通学のように手取り足取りなんてしてくれないのです。

 

おそらく入学した方のほぼ全員がこの

 

どこからスタートしたらいいのかわからない。

 

という、学習システムの理解でつまづいてしまうと思います。

 

多分にもれず私もここで行き詰まり、いきなり頓挫の危機が訪れました。

 

新入生オリエンテーションへのお誘い

とりあえず学習のしおりから読み始めました。

 

まずはテキストを読んでリポート書くのね。

え?その後に試験受けるの?

スクーリングって、京都に行けってこと?

ていうか、私何をどの順番から始めたらいいの?順番って決まってるの?

 

色々見ていくうちに多くの謎が生まれました。

 

リポートの書き方がわからない
試験ってどんな感じなの?

スクーリングってどんなことするの?

そもそもどうやって勉強したらいいの?

 

学習のしおりや履修要項に付箋を貼りまくっては、何度も読み返したのですがそれでも理解できませんでした。

 

少しずつ自分なりに噛み砕いてみるものの、どうしても学ぶ道筋が見えてきません。

始めたくても始められない状態が続きました。

 

後日、一枚のはがきが私の元に届きました。

 

それは「新入生オリエンテーション(新オリ)開催」のお知らせでした。

 

読むと、テキスト履修から試験、スクーリングなど学び方のコツを教えてくれるものでした。

 

「おお、それなら聞いてみたい」

 

私は早速新オリに参加することにしました。

 

学友会との出会い

大学には通信制大学としては珍しい「学友会」という大学公認の組織があります。

簡単に言えば生徒会みたいな存在で、同じ学生として大学に改善点を提起したり様々なイベントを開催したりして学生同士の交流を支援しています。

 

 東京駅の八重洲口から歩いてすぐの貸し会議室が会場でした。

 

おそるおそる入ると、数名の人がいました。

 

受付を済ませ、席に座り、話を聞きました。

 

すると書類だけではわからなかった、履修の流れやポイントを数多く知ることができました。

 

終了後、簡単な懇親会が開かれ、学友会の方や同じ入学生の方たちと交流できました。

 

そして役員さんが楽しそうにいろいろな人と話をしていたのが気になって、私は学友会の活動に「ちょっと興味ある」なんて言ってしまいました。

 

それが後に私の大学生活に大きな影響を及ぼすことになるのですがそれは後ほど・・。

 

教員免許は追加申請が必要

抱えていた疑問はすべて新オリで解決できました。履修に対する不安も少し消えました。

 

その中で一番大きかった情報は「教員免許を取るなら追加申請が必要」ということでした。

 

え?教育学部だからそのまま免許関係の勉強できないの?

 

そう思いましたが、どうやらそうではないようでした。

 

たとえば私の大学であれば仏教学部は仏教、文学部であれば文学、教育学部であれば教育の専門知識が学べますが、教員免許はあくまで免許であり学部とは関係ないので取りたいなら申請しなさい、ということだそうです。

(文学部の人が国語の教員免許取る、というイメージですね)

 

そして申請は年2回しかなく、受付期間も10日ほどしかありません。

 

それを新オリで教えていただいたので、私は急いで申請書類を作成し費用を用意し、無事学習の道筋を作ることができました。

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教員免許関係も追加された履修科目一覧

 

今思えば、新オリ行かなかったらこんな重要案件に気づけなかったなぁ、と改めて学友会の存在に感謝でした。

 

合わせて「スクーリングも申し込みなさい」とアドバイスをいただいたので、まだ入学して間もないのに来月早速京都の本学でスクーリングデビューになるのでした。

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スクーリング日程

 

はじめまして、通信制大学

2014年10月から2019年3月まで、私は学校でパソコンやタブレットを使った授業を支援する「ICT支援員」という仕事の傍ら、通信制大学で教育学(延長で学校図書館司書教諭)の履修を行い、学士と教員免許と資格を取得しました。

 

ICT支援員についてはICT教育推進研究所の資料室をご覧ください。

https://ict-edulab.hatenablog.com/

 

このブログでは通信制大学とはどういうものか。どうやって入学するのか。どんな仕組みで学習するのか。通信制大学の特徴や通学との違い、卒業(修了)に向けてどのような学生生活を送っていたか、などをまとめたいと思います。

これから通信制大学で学びたい方や、通信制大学で教員免許や資格取得を考えていらっしゃる方の参考になればと思います。

 

 

支援員をしていて感じた「先生という存在」への理解と追究


大学へ入るまで、私はすでにICT支援員を6年ほど経験していました。

ある程度仕事のやり方も分かってきている反面、日々同じことの繰り返しに悶々としていました。また会社の方針がどんどん厳しくなっていたこともあり、この立場で働くことに限界を感じつつ、長くずっとこう考えていました。

 

「学校の仕組みは大体理解した。だけど教科や教育課程についてはさすがにわからない。ICTを無下に活用促進しようといっても教員の現状が把握できなければ意味がない」

 

「ICT支援員は結局その都度その都度にしか勤務できない。これじゃICT活用云々言っても進むことは難しい」

 

「もし自分が先生になったら色々ノウハウが伝えられて、結果的にICTの活用が進むんじゃないだろうか」

 

 

そう思った私は、教員免許を取ろうと決意しました。

 

通信制大学に入る!でもどうやって??

ネットを調べてみると、教員免許は通信制大学で取れることが分かりました。

通信制大学が存在することはなんとなく知っていましたが、どういう仕組みで学ぶのか、通学の大学とどう違うのか。わからないことだらけでした。

 

とりあえず数校の大学から資料を取り寄せました。1校だけ説明会にも参加しました。

しかし私の心の引っかかりが取れなかったので、入学するのを一旦諦めました。

そしてすっかり大学のことすら忘れていました。

 

数年後・・

 

私は時々京都に出かけることがあり、たまたまある大学の前を通りがかりました。

その大学はのちの母校になるのですが、ここで突然大学へ行くスイッチが入りました。

 

「私、ここに行く。ここで勉強する」

 

今でもなぜそうなったのか思い出せません。

言えるとしたら見えないなにかに引き寄せられたのでしょう。

 

すぐ資料を手に入れ、いつ入学するかまで一気に決めていました。

 

入学申請までの準備って結構大変!

 

通信制大学に入学する場合、そのコースによって提出物が変わります。

 

私の大学は

 

通学の学生と同じ立場である「本科」

大学や短大卒から免許を取得する「課程本科」

資格だけ取得する「科目履修」

 

が主なコースです。

 

tsushin.bukkyo-u.ac.jp

 

私の当時の最終学歴は専門学校でしたので、入学できるのは本科になります。

入学を決めたのは6月でしたので、10月の秋入学を目指しました。

 提出物として健康診断書や最終学歴の成績証明書などを準備しました。

その中で一番苦労したのが成績証明書でした。

 

通信制大学に入る際、何回生で入学するかを大学側で判断されます。

その際、最終学歴が大きく関わってきます。

 なぜなら通信制大学の場合、単位認定制度が利用できるからです。 

 

 単位認定制度とは

高卒であれば1回生からとなりますが、短大や専門学校卒の場合、規定する単位が充当されれば、場合によって2年分の履修が免除されることがあります。

 

 

つまり、大学が単位を認めれば2回生や3回生として編入学することが可能です。

 

 2年分が免除!!つまり一般教養関係の履修をしなくて済む!

これを知ったとき、「ぜひこの制度を利用したい!」そう思いました。

 

しかし学校は10数年前に閉校しており、成績証明書をどう取ればいいのか分からない状況でした。

 

都庁の私学の窓口に問い合わせたら「付属の高校が窓口になっている」と分かり、10数年ぶりに母校である高校に赴きました。

 

ちょうど真夏の7月下旬。猛暑の中、駅から30分歩きなんとか到着。事情を説明すると

 

「専門学校ですよね?すぐは探し出せないんですけどいいですか?」

 

そりゃそうですよね。閉校してかなり経過していますし、私も卒業して20年以上経過していますから。

 

それでもお願いします!と懇願し、成績証明を出してもらいました。

 

待つこと数週間。そろそろ提出期限が迫る頃でした。

届いた成績証明は無事規定の単位を充当していることが分かり、2年の免除が受けられることになりました!

今思えば専門学校での学びも無駄じゃなかったんだと思いました。

 

ようこそ!通信制大学

通学の大学と通信制大学の大きな違い。それは入学試験がないこと。

 

つまり高卒以上なら誰でも入れるのです。

 

入学試験がないかわりに、志望動機を書きます。

 

当時書いた志望動機が見つかりました。

 

現在民間企業を通じて公立小中学校の情報教育支援員をしております。その中で先生方と打ち合わせやお話を重ねていくうちに教育や教科のことをより深く学びたいと思うようになり、教育に関する専門的な知識が学べる本学科を希望しました。将来的には教育支援に関わる職業に就きたいと考えております。

職業上小中学校の教科に関わる機会が多いため、教科単元の基礎部分を広く学びたいと考えています。また近年落ち着きがなかったり協調性がない子供が増えており、支援の際に戸惑うことがあるので児童心理学系の教科に興味があります。校務支援も行っておりますので教育課程の知識も学びたいです。

 

今読んでも、怪しい文章だし、志望動機が薄いと感じます。

(ICT支援員という言葉が存在していなかったとは・・)

 

こうして入学受付期間中になんとか提出物等を送付、考査等も納め結果を待ちました。

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9月下旬頃、大学から大きなダンボールが届きました。

中を開けると、学生証と入学許可書、そして学習のしおりや履修要項、シラバスなどが入っていました。

 

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大学からの入学キット

 

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こうして私は通信制大学の3回生として編入学し、大学生としての一歩を踏み出しました。