失敗ばかりの理科教育法
スクーリングの四天王。それが
「理科」「図工」
「音楽」「体育」
です。
そんな四天王ですから、印象にも大変強く残っています。
今回は四天王の一つ「理科教育法」について、当時の内容やエピソードなどをお伝えします。
四天王なのに必須じゃない
四天王と言いつつ、実は受講を免除されている人が多い科目でもあります。
これは入学時の学歴によるのですが、既に大卒の人は四天王の中からいくつかの実習系が免除されるようです。
特に理科は受講者が少なく、年に1回、夏しか開講しない貴重な科目。
さらに四天王のほとんどが夏の開講なので秋入学だと半年待たされるので、これはハンデだなぁと当時は思いました。
私は残念ながらすべての履修が課せられました。
電球がつかない
さて、理科の授業は3日間、19時までのタイトな学習でした。
さっそく午前は小学4年「電気」の学習で必ず学ぶ「並列・直列」をやりました。
豆電球に乾電池を渡され、並列と直列につなげて電球に電気を通す。
たったこれだけなのに・・
私だけ電球が点かないのです。
グループでやっていたのですが、私だけ。
配線も間違ってない。乾電池も大丈夫。先生も「おっかしいなあ」と首をひねる。
結局点かないまま授業は終わりました。
この時点で「ダメだ、私、理科に嫌われている」
そう察したのです。
真夏の遺跡めぐり
1日目の午後、担当の先生がこう言いました。
「学校の裏に探検に行くよ」
一同唖然。
ここは真夏の京都。気温は毎日36度超えの日々です。
その中で今から外へ行くと!?
「暑いから水分とかちゃんと取ってね」
そんな先生、どうやら地学がご専門のようで、ニコニコしながら前を歩いていきます。
私達生徒は暑さでヘロヘロ。
地学は興味あるけど、暑くてかなわない・・・・・
日傘をして、うちわで扇いでも熱風しか来ない・・
地獄だ!!
1時間半ほど学校の裏側を探検し、遺跡や地層などを見て先生の解説を聞きました。
戻ってからは売店に行って、冷たいジュースやアイスを食べましたが、あれは今でも強烈な授業だったなぁと思ってます。
メダカの命を奪いまくる酷い人
これは3日目のことでした。
前半でメダカの観察をしました。
水槽にいるメダカを捕まえ、顕微鏡で血管の動きなどをスケッチする課題でした。
私、生物ダメなんですけど・・・
それでも頑張ってスケッチしていると、どうもメダカの様子がおかしい。
「先生、メダカが・・」
「あー、それ死んじゃってるわ。別のに替えて」
別のメダカをすくって調べて数分後
「すいません・・また・・」
「あなた、メダカ殺すのうまいねぇ」
結局2~3匹のメダカの命を奪ってスケッチはできました。
メダカさん、本当にごめん。
苦手意識だけが残った理科
ということで、とにかくやればやるほど空回りして、中学時代に出来上がった理科への苦手意識がさらに増幅され、「自分はもう無理だ」と結論づけた3日間のスクーリングでした。
そのため現在も「理科の講師やらない?」と言われても断固拒否しています(^_^;)
(ホントはダメなんですけど)
それについては後に書きます「音楽」「体育」でも同じことを言われたのですが、
先生が模範を示せなくてもいい
大事なのは「児童生徒が実践して理解すること」
そういうことだそうです。
つい先生は児童生徒から見れば「なんでも知っている」「なんでもできる」と思われがちですが、それこそ色眼鏡で見ないでほしい!と言いたいのです。
先生も人間です。
できないこと、苦手なことがあります。
だけどそれを見せないように、日々色々頑張っている訳です。
つまり、私のような落ちこぼれは
手本が示せないなら、動画等を活用すればいい
学ぶべきポイントさえ理解させればいい
などの工夫をこらせば、どうにかなるもの!です。
小学校の先生は全科目担当できる前提で免許が付与されてますから、ホントに大変です。
だけど最近は担任交換という新たな方法もあります。こちらは教育実習の記事で詳しくお話しましょう。
(これって今の自分にも伝えたいですね、頑張りすぎるなと)
で、そんなどうしようもない中、結果は
及第点で一応合格、単位取得できました。ありがとうございました。
スクーリング、それは缶詰めの日々
スクーリングの話をしようと思います。
通信制大学は、テキスト履修とともにいくつかの教科でスクーリングがあります。
スクーリングとは、
科目履修に伴い大学に登校し、指定の授業を対面で受講するものです。
主に夏と冬に開講します。
一番開講数が多い夏は、大学に登校する人数は3000人〜5000人とも言われています。
(母校は関西では有数の、というか通信制大学ではかなりの名門らしいです)
現在はコロナ流行のためスクーリングはオンラインになっているようですが、普段一人で学んでいる学生にとっては数少ない学生同士や先生との交流ができるので、私は楽しかった思い出です。
さて、そんなスクーリングは、教科書まるまる1冊分を3日間で履修するのでその内容はものすごくタイトで厳しいのです。
タイトルのとおり「缶詰めの日々」なのです。
スクーリングの流れ
登校すると、掲示板に開講する科目の場所や時間等の情報が掲示されるので、ここで教室を確認します。
学科や教科によって場所はまちまちですが、きれいな新校舎だと「よっしゃ!」と内心喜び、古い旧校舎だと「えー」と思ってました(^_^;)
教室に入ると、席は自由。
私は色々聞いて吸収したいのでよく前に座っていましたが、ほとんどの人は後ろに座ってました。
そういったところは通信も変わりません(笑)
でも通信だろうと学費はそれなりにかかるんですから、元は取らないといけません。
授業は90分で休憩となり、お昼は科目によって時間はバラバラでした。
なにせ学校に数千人いる訳ですから、時間を分けないとお昼が食べられなくなるのです。
時間も45分しかないので、まさに戦争でした!
そんな場面を見てきたので、たとえば午前と午後で違う授業を受講していたときは時間に余裕があるので学食を利用しましたが、タイトなスケジュールのときはあえてコンビニ弁当を買っておいて教室で食べたりしました。
時間の使い方も工夫しないと、全然気分転換できないところがスクーリングの厳しいところでした。
ちなみにたまに通学の学生も部活等で学食戦争に加わることもあります。
「なんで今日こんなに混んでるの!」
「通信の人がいるからだよ」
こんな会話はよく聞こえました。
(すいませんね。通信はこの時期にしかここに来られないんです)
さて、スクーリングは大体
・オリエンテーション(簡単な説明)
・授業(1日〜3日)
・試験(最終日。ちょっとだけ早く帰れる)
の構成になっています。
朝は出席も取られます。
最初は小さな紙に学籍番号と名前を書いて提出していましたが、後に学生証を読み取り機にタッチする形になりました。
参加人数が200人を超える科目の場合、大教室が埋まるほどなので始業ギリギリに教室に入ろうとしても出席チェックで行列してたので、少しでも早めに教室に入るよう心がけました。
地獄の4科目
これはかつて先輩から聞きました。
「スクーリングは、教育関係が一番キツいよ」
教育分野のスクーリング、特に実習系にあたる「理科」「図工」「音楽」「体育」は今思い出しても地獄の一言でした。
一般的な科目は大体9時〜17時で終わるのですが、これら4科目は19時まで。
休憩時間も短いので、本当に気力体力勝負でした・・・。
(詳しくは別記事でまとめます)
ということで、スクーリングのざっとした流れをご紹介しました。
通信生にとって大学に行くのは特別感がありました。
(私にとって)憧れの学食に、同じ学びを進める仲間たちとの出会い。
孤独に苛まれていた人たちがここで仲間と出会い、意気投合し、切磋琢磨して各々が地元に戻る。
こうした経験ていうのは、大切だなぁと思います。
コロナ渦になってからはどうもオンラインのようですので、学生同士がその場に集って学び合うという機会が失われています。
これについては少々危惧しています。
やっぱり一緒に手を取り合える仲間の存在って必要じゃないかと思うんです。
通信生は孤独です。本当に高い意識と意欲がなければ続きません。
この状況は今現在、通信のみならず通学生も同じですから、今の大学生はとっても大変な環境下にあると感じています。
それでも自分の叶えたい夢、取りたい資格に向けて勉強していると考えると、卒業生として心から応援したいです!
すべての大学生にエールを!!
通信制大学の「入学式」
私が通信制大学に入学したのは2014年秋の後期入学でした。
日本の学校って春入学のイメージですから秋入学というのはなんとも不思議な感じでした。(秋になったのは書類等諸々の整備が遅れてゴニョゴニョ・・)
そうなると、「入学式」が気になるところ。
テレビとかで大学の入学式を見ると、いわゆるリクルートスーツをまとった新入生が校門で記念撮影など華やかな印象。
大学に入ったぞー!なんて感じで・・(*^^*)
ですがそんな話、当時の新入生オリエンテーションでは一切出てこなかったのです。
秋だから?と思いつつ、初めて臨むスクーリングで本学に行ったとき、そこでさりげなく書かれていた「入学式」の案内を見たのです。
「あれ?やってくれるんだ入学式。ありがたいなあ。」
内心そう思いつつ、時間を確認するとちょうど受講するスクーリングの前だったので参加することにしました。
ひっそり、小さな「入学式」
会場は当時建築中で仮だった礼拝室。校舎の隅っこの日も当たらない小さなところでした。
ん?
あれ?
なんか思ってたのと違う・・
そんな予感は的中。会場には数名程度。
内容はあまり覚えていませんが、学長のお言葉と「南無阿弥陀仏・・」をお唱えしたような。
なお参加賞でお茶をいただきました(笑)
通信制大学の入学式は、どうしても通学と違い影が薄いというか華やかさは皆無でした。
これはおそらくですが通信制に入学する人の多くは、すでに他の大学を卒業し、補填的な意味合いで履修されるので、学生とは言いつつも「一時的」な学生なのです。
そのため入学式自体挙行するものの参加する人は少ないようです。
しかし私は大学自体が初めてでしたし、本科生でしたので、たとえ通信だろうと、規模は小さかろうと入学式があるなら参加しようと決めていました。
そして参加後改めて
「私は大学生になったぞ!!」
と気持ちを引き締めることができました。
ちなみに
卒業後たまたま大学に行ったら通学の入学式やってました。
・・・全然規模違うし!!!!
まあ金額面考えれば通学のほうが高額な訳ですから仕方ないとしつつも、改めて通信制は通学より立場が弱いことを思い知らされました・・orz
結論
通信制大学にも入学式はあります!
ぜひ参加しましょう!
テキスト履修の裏話
こんにちは。
約1年ぶりの更新です。
これまで数回に渡り通信制大学での履修経験をまとめてきましたが、新型コロナの流行により、現在は通信制大学も履修がオンライン前提になっているようです。
そのため私の経験した履修過程はあまり参考にならないかな・・・と思ったのと、仕事が多忙になったため更新を止めていました。
しかし改めて自分は通信制大学を当時のやりかたで学び、卒業したんだし、このまま閉じ込めておくのは良くない!!という思いがふつふつと湧き上がったので、再び記事を更新することにしました。
アップしてきた記事を振り返り、まだお伝えしきれてないものを選別し、再スタートしてみます。
今回は、印象に残っている「テキスト履修」のお話です。
テキストを買うときはシラバスを要チェック
基本的に通信制大学はテキスト履修が6割を占めている(はず)なので、テキストの購入は絶対条件だと思います。
そんなテキストを購入する場合、真っ先に気をつけるのが「シラバスの変更」です。
社会情勢や法律等の変更により、シラバスは数年単位で見直されます。
見直されると、内容が一部変わりますので、教科書であるテキストが変更される可能性が出てきます。
テキスト変更が告知されると、これまでのテキストは旧版となり、1年間の猶予後使用不可となります。
つまり
「使えなくなる」訳です。
これが履修前になるとさあ大変!
急いでリポートを書いて、試験を受けないと苦労が無駄になってしまいます。
私もいくつか変更にぶつかる科目がありましたが、間に合わないと感じたので数科目は新版になってからゆっくり対峙しました。
そのためテキストは新刊になるので定価購入となりお値段が上がりますが、焦って単位が取れずダメになるよりも、新しい内容で時間をかけた方が失敗も防げると判断しました。
シラバスについては特に教育系では10年に1回の学習指導要領改訂がありますので、ここで一気にシラバスが変わります。
なので、毎年春に届くシラバスは必ずチェックし、テキスト更新がないかを確認しましょう。
そして履修計画を立てるなら、この辺りも踏まえてテキストを入手すると良いでしょう。
引用?文献?初めての言葉が目白押し
次に印象的だったのは、リポートにおける厳格なルールでした。
特に引用と文献については大変でした。
一つ一つの語句を改変せずそのまま使う、どの本の何ページを使ったのかなど事細かく書かなくてはいけませんので、常にメモを取って引用部分を見失わないよう気をつけました。
ここで初めて正しい引用と文献のやり方を学ばせてもらったおかげで、その後学校現場で話をする機会があったときに自信を持って説明できたので大変役立ちました。
早いうちから引用のルールを理解させておくのは大事だと思います。
また専門分野ですから初めて見聞きした言葉は数しれずありました。
今でも印象的なのは
・俯瞰(ふかん)
・鑑みる(かんがみる)
・普遍(ふへん)
普段の生活ではとんとお見かけしない言葉たちです。
今ではちゃんと使いこなせるようになりましたが、最初は「?」でしたし、そもそも漢字が読めないのもありましたら一苦労でした(^_^;)
これらの言葉は辞書を開いて意味を知り、なるほどーと納得したものです。
合わせていかに自分が無知だったかを思い知らされましたが、後の卒論ではこれらをちょこっと使っては頭がいいフリができるようになりました(笑)
今回はテキスト履修に関する裏話をまとめましたが、大学という教育機関は社会とはちょっと違う世界で、使う言葉も堅いものばかりだったなあと思います。
でもそういった部分が新鮮でしたから、機会さえあればまたこの「学びの世界」に戻って知識を増やしたいな・・・
そんなことを書いて、今日はお別れしましょう。
リポートを征するものは卒業論文を征す
本来でしたらスクーリングのお話を書こうと思いましたが、新型コロナウイルスのため在宅で学習されている人が多いかと思いましたので、今回はテキスト履修(リポート作成)のコツについてまとめることにしました。
さて、通信制大学の履修の約6割はテキスト履修です。
つまり、テキストを読んでリポートを効率的にまとめる手順を身につけないと、単位取得は進まないということです。
リポートをクリアするためのポイント
私自身、入学時はリポートの書き方が分からずかなり苦労した思い出があります。
論理的かつ序論本論結論でまとめる。
分かっていてもそのフォーマットみたいなものが分からなければ構成すらできないものです。
そんな中でリポートをどうやってクリアしていったか。
これについて、ご紹介しましょう。
私が行ったリポート履修をクリアするためのポイントは以下の4つです。
- シラバスを読み解く
- 求められるポイントをテキストから引き出す
- 骨格を作る
- 肉付きをさせつつ、リポートとしてまとめる
まずリポートで高評価を得るには、シラバスを読み解くこと、そしてなによりも主観を入れないことです。
リポートはあくまでテキストを読んで、書かれていることを自分の言葉に置き換えてまとめることが求められます。
そのため自分の意見や考えは入れないことが大前提です。
入れたとしても、結論にちょこっと程度です。
たとえばこの科目の場合であれば・・
(序論)このリポートの構成など
(本論)教育課程について、教育課程の基準と編成原理、今日的課題について
(結論)テキストから学んだことを論述する
でまとめられればいいと思います。
このように、何を求められているのかをしっかり読み解くことが重要になります。
もちろん、留意点も踏まえた上で構成していきましょう。
要点が分かれば、次はテキストからその部分を見つけだします。
よくありがちなのは、テキストの目次からその部分を見つけて書き出す方法ですが、これが結構上手く行かないものです。
なぜなら、このテキストがどのように構成されているかわからないからです。
なので、急がば回れのことわざではありませんが、まずは一通りテキストに目を通して、テキストの全体像を見てください。
欲しい情報だけ見つけようとしても、実はそれができないものなんです。
だから全体を読み込んだほうがいいのです。
できるなら3回くらい読み直してみてください。
するとだんだんどこに何が書かれているか分かるようになります。
そして求められている部分が分かったらメモに取ったり、マーカーで色づけしたりするなどしていきます。
私の場合は手書きで部分的にまとめていました。
こうして部分的に抜き取った内容を、序論本論結論の形に分けていきます。
これが骨格になります。
どの部分が序論か、そして本論に結びつけるような記述はどれか、最後に結論として何が分かったか。
これらを番号でつなげ、足りない部分はテキストからさらに追加したりして肉付けをしていきます。
最後に指定された文字数(3200文字もしくは1600文字)の約9割が埋まっているかを算出し、文脈が整っているかどうか読み直します。
問題がなければ提出となります。
と、大まかにまとめてみました。
そしてリポート作成の時になぜテキストを全部読むのか。
それは後の単位認定試験の対策にもつながってくるからです。
そう思うと、通信制大学のテキスト履修も、なんだかんだいって通学制の大学と変わらないなと感じたのです。
先生から直接講義を受けているか、テキストから学んでいるかの違いであって、振り返ると、結局の所リポートと試験を通してテキストのほとんどを読んで理解していたことに気づいたのです。
だから通信制であっても通学と同等の学力を習得できる。
そういったところはもっと知られてほしいなと思います。
リポートは沢山こなすべし
リポートを上手に書けるようになるには。
とにかく数をこなしていくしかありません。
数をこなすことで、書き方のフォーマットができてきます。
そのためには、なるべく履修の間隔を空けないことが重要だと思います。
私はほぼ毎月リポートを書くスケジュールで動きましたので、自然と自分なりのフォーマットを確立できました。
ぜひみなさんも自分だけのリポートフォーマットを作り上げてください。
それが後々、卒業論文を執筆する時必ず生かされます。
リポートを征するものは、卒業論文を征す
これは私の経験上の格言です。
私の所属した教育学部は実習が多いため卒業論文は選択制でした。
そのため多くの人は論文を選ばず、振り替えのスクーリング受講で賄っていました。
ですが私は書きたいものがあったため、あえて論文を選択しました。
その話は後半にでもご紹介します。
まとめると
リポートは単なる文章作成ではなく、卒業論文につなげるための練習
リポート構成力は、論理的思考の育成に大いに役立つ
今思えば、リポートのおかげで本当に文章力や読解力が格段に高まりました。
その力は仕事の資料づくりにも生かされましたし、苦労はしましたがいい経験になりました。
リポートづくりにお悩みの方の一助になれば幸いです。
スクーリングの基礎知識
入学して1ヶ月ちょっと経過した12月のとある週末。
私は京都にいました。
そう、初めてスクーリングを受けるために。
スクーリングとは
通信制大学に関わらず、通信で単位を取得する学校に在籍している場合、数回ほど学校に出向いて授業を受けることがあります。
これをスクーリング(対面授業)といいます。
私が新入生オリエンテーションで教えてもらった法則としては、
- テキスト履修:6割
- スクーリング:4割
のようです。
通信制の場合、そのほとんどの履修はテキスト、つまり書籍で自学するのですが、内容によっては実習を伴うものがあり、その授業を受ける場合は学校に登校します。
私の場合は大学が京都なので、京都に出かけることになります。
スクーリングは主に
- 春期
- 夏期(開講する授業数が最も多く、一番来校学生数も多い)
- 冬期
- 短期
- 集中
で構成され、学部によって開講する授業が決まっています。
所属した教育学部の場合は春、夏、冬、集中しかありませんでしたが、仏教学部は短期にも実施されており、授業によっては平日夜に開講するものもありました。
また内容によっては東京や名古屋、福岡といった学外開講もあり、受講できる場合は本学に行かなくても受講できることもあります。
(私の場合は残念ながら全部本学でした・・)
スクーリングは全体の学習計画の柱
これは全体の学習計画を立てるのにもつながりますが、スクーリングは年間で開講スケジュールが決まっています。
そのため何よりも、スクーリング受講を第一に考えて学習計画を立てないといけません。
なぜなら、受講する授業によっては年1回、下手をすると数年に1回しか開講しない授業もあるからです。
数少ない開講のチャンスを逃さないため、まず当年度のスクーリングの日程を確認し、どの授業をどこで受講するかを決定します。
内容も開講時期や先生によって変わるため、例えば教育学購読とかでも引きこもりやニートの話もあればICTやクリティカルシンキングなど多種多様です。
そのためまずシラバスを読んで、自分にとって興味関心が高まる内容を選びます。
そこで日程と科目がうまく合えば受講する、となるわけです。
(つまらないものを聞いてもお金が無駄になります。学ぶのですから元は取らないと)
スクーリングの受講料はだいたい半日授業が5000円ほど、1日になると1万数千円ほどです。
私が受講した授業はほとんどが3日間コースだったので、1科目あたり2万~3万円でした。
ただ一つ問題があるのは、同じ日に受けたい授業が重なることです。
その場合はどの授業を優先するか、見送った授業は別の時期に受けられるのか、翌年に持ち越すのかなどを見極める必要があります。
効率的な受講スケジュールを立ててください。
特に近隣でない地方から受講する場合、交通費や滞在費で多額の出費になりますので、なるべく1回の訪問で数回分の授業を受けてしまうように計画しましょう。
(出会った人の中には1ヶ月マンスリーマンションを借りて一気に授業を受講したツワモノさんもいました)
スクーリングを受けるには
受講する授業を決めたら、締切日までに履修申し込みをします。
現在はネットのみのようですが、受講当時はネットと書面で受け付けていました。
また、遠方の学生(これは本科生のみ)については学割が使えます。
私の大学は往復500kmの場合、交通費が2割引になる制度がありましたので、時々利用しました。
とはいえ多くの人は夜行バス利用が多く、あまり知られてなかったようです。
それぞれを記入し、大学に送付すると、だいたいスクーリング開講1週間前に受講許可証が届きます。
それを持っていよいよ本学へ行くわけです。
受講したスクーリングで印象に残っていたエピソードについては次の機会に。
いざ出発!長い履修生活の始まり
新入生オリエンテーションで学習の流れを理解した私は、いよいよテキスト履修を始めようと決意しました。
しかしそう簡単に行かないのが通信制大学。
今回はテキスト履修に向けた準備と、初めての試験に挑んだお話を。
あれ?テキストってどう入手するの??
履修はどこから始めてもいいということなので、じゃあ1番最初の「教育原論」から始めようと決めました。
さーて、と入学キットを見てみると、肝心のテキストがありません。
???
これは大学や運営先によりますが、あらかじめテキストを送ってくる学校とそうでない学校が存在します。
私の大学は後者側で、テキストは自分で調達しなさいというものでした。
同封されていたテキスト購入用紙がそれで、大学が指定したテキストが一覧になって記載されていました。
見ると、どれも高い!
大体1冊あたり3000円〜5000円。
これを全部揃えるとなるとちょっと苦しいなあと思えてきました。
卒業生からの愛ある「テキスト譲ります!」
そんなとき学友会の先輩から、テキストを格安で譲ってくれるというありがたい情報を手に入れました。
mixiに大学のコミュニティが存在しているとのことで、そこでは情報交換や相談などが盛んに行われており、その中に「テキスト譲ります」というスレッドがよく立っていました。
出品者さんの多くは、卒業や修了によってテキストが不要になったこと、これから入学する人たちは費用も多くかかるし、少しでも費用を抑えてほしいという優しい先輩心からでした。
そのほとんどは定価の半額!場合によってはそれ以下という涙モノの値段でした。
一冊または数冊で出す人が多かったですが、場合によっては教員免許に関する書籍を1セットにして数万円で譲るという超太っ腹な出品もありました。
\ありがとー!!!/
そう叫んでしまうほどでした。
本当にこのシステムには感謝してもし尽くせません。おかげで私のテキスト代はかなり安く済みました。
テキストの譲渡はこれから教員を目指す人たちへのエールだと感じました。
はじめてのテキスト履修は右往左往
とりあえず履修科目をチェックして数冊ほどテキストを譲り受け、履修を始めてみました。
まずはシラバスを読んで、リポートの設題が何を求めているのかを調べます。
なんとなく分かったので、読み進めてみるものの、やはり内容が難しい。
いわゆる技術書みたいなものなので、言っていることがなんのことかさっぱり。
普遍とか、鑑みるとか、聞いたこともない言葉が並びます。
それに一番の難敵、序論本論結論ができない。
大学から指定されたリポートの書き方の本を見たり、新オリで教えてもらった書き方を参考に、とりあえずそれっぽく真似してガシガシ書いていきました。
リポートの提出期限までになんとか書き上げ提出、試験の受験申請もしました。
試験は1ヶ月後。リポートを出したら次は試験対策に入りました。
試験の範囲もシラバスにありますが、私も含めほとんどの学生は過去問をみんなで共有して対策しました。
詳しくは今度書きますが、まずはこの1科目だけ受験してみました。
初試験、その結果は・・
東京の会場は主に2箇所で、西巣鴨にある大正大学と両国の国際ファッションセンターでした。
(2019年5月から在宅試験に変わりました)
試験会場に向かうと、受験する人が何人もいました。
席に座り、問題冊子を受け取り、試験開始。
設題を見て、一気に書き上げていきました。
受験から1ヶ月後、私のもとに届いた結果には「合格」の文字。
私は初めて大学で単位を取ることができました。